【手作り石けんQ&A】石けんの表面に白いものが付いたときの対処法

石けんの表面の白いもの

写真は、石けんを手作りして
保温後、型から出す時に撮ったものです。
ところどころ白い斑点(結晶)が付いてしまっています。

この白い斑点(結晶)を
「ソーダ灰(ソーダばい)」と呼んでいます。
炭酸ソーダ、炭酸ナトリウムのことです。

『ソーダ』も『ナトリウム』も
同じものをさします。

元素記号『Na』は、
英語で『sodium』(ソディウム)
ドイツ語で『Natrium』(ナトリウム)

ナトリウム化合物のことは、
英語で『soda』(ソーダ)と呼びます。

ソーダとナトリウム

ソーダともナトリウムとも呼んで
紛らわしいですが、

これは、明治時代に、どの国からその技術を導入したかによって
それぞれの分野で違う呼び名があったためです。

理化学・生化学分野ならドイツ語
工業分野なら英語
どちらの分野の技術として先に
日本で導入したかによるようです。


また昔は、
現在は、国際単位系に合わせ、
英語で統一されています。

これは昔、PHを「ペーハー」とドイツ語読み
していたものが現在「ピーエイチ」と
教科書の表記が変わっているのと同様です。

したがって、『sodium carbonate』
日本語では、「炭酸ソーダ」が一般名称となります。

表面に出やすい理由

石けんの表面の空気に触れやすい部分で、
未反応の苛性ソーダが空気中の二酸化炭素と反応し、
炭酸ソーダとなり、乾燥によって白く結晶化したものです。

白い斑点が出た時の対処法

この白い斑点(結晶)は、炭酸ソーダなので
水に溶解します。


その部分をしっかり水に溶かすように洗う
または表面を削ってしまうで
いいでしょう。


ですが、デザインや飾りを施した場合には、
その部分を濡らしたり、削りたくないものですね。

その場合は、蒸気で溶かしてしまいましょう。


白い部分にアイロンなどでスチーム蒸気をあててみてください。

白い結晶が溶け出してくるので、
それをティッシュで拭き取れば、
きれいになります。

ハチミツとレッドパームの石けん

こういったソーダ灰は、石けんの表面だけでなく、
中にもできることがあります。

次回は、石けんにできる白い粒々の正体について書きますね。